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●ちょっと気になる病気の話
もう痛くない(^^)
最新の痔の治療(PPH)


松江生協病院 外科部長
内田正昭医師

お尻(肛門)は大切なところ

肛門図解
 肛門は、日ごろ観察することは少ないと思いますが、毎日便を排泄してくれる重要な場所です。また、知覚も過敏な場所(便がすっきりと出ると気持ちいいでしょ!)なので、いったんここにトラブルを生じると毎日が非常に不快です。また、場所が場所だけになかなか人にも言えず、思い悩んでいる方も多いのではないかと思います。

には3種類ある

 一般に、「」といわれるものには実は3種類あって、排便時に肛門の中からイボのように脱出してくる内痔核(いぼ痔)、排便の際に肛門が切れる裂肛(切れ痔)、そして肛門のまわりにバイ菌が住みつき、お尻の周りに穴ができる痔瘻に分類されます。特に内痔核はこのうち80%を占めています。

内痔核の症状は?

 内痔核は、肛門にある静脈がうっ血し、静脈瘤(血管の固まり)となったものです。[図1]
 その病期は表1に示すように四段階に分けられます。

 肛門内にとどまった痔核はほとんど症状を示しませんが、だんだん肛門内の支持組織がゆるんできて、肛門外へ脱出するようになります。脱出した痔核は肛門の筋肉に締め付けられ、腫れてくるとともに痛みが出現します。また出血を伴い、排便後に便器が真っ赤になることもあります。よって、さきの病期のIII度以上になってくると腫れ止めの薬だけではなく、何らかの処置が必要になってきます。

脱出内痔核の治療

手術イメージ
 脱出してくる内痔核は、基本的には手術が必要となります。しかし一般的には「手術は痛そう」「完治まで時間がかかりそう」と思われているのではないでしょうか。

 肛門の中は、出口から2〜3cmまでは知覚があり、ここまで切り込む内痔核の一般的な手術ではどうしても術後痛みを伴います。また傷が完治するまでには3〜4週間かかり、それまでは不快な思いをしなければなりません。。

 また、この知覚のある肛門上皮の部分は、最近ではクッションの役割を果たし、正常な排便を司る重要な部分であると言われはじめてきました。我々もここをできるだけ傷つけないように切除範囲を最小限にとどめ、また術後の除痛に手術時の麻酔を術後も続ける方法を用いるなど工夫してきましたが、やはり術後入院期間は一週間程度必要でした。

最新の革命的内痔核治療法(PPH)

 これは内痔核を痛みを感じない部分である瞬時に切除できる特殊な器具を用いた治療法です[図2]。現在ヨーロッパで普及している治療法であり、我々も今年5月より山陰地方ではじめての導入に踏み切りました。

 その特徴は、なんといっても痛みが少ないことにあります。また知覚のある肛門上皮には傷を付けないため、術後より正常な排便機能が維持され、ほとんどの方が術後2〜3日で退院されます。

思い悩む前に

 生協病院では毎週月曜日に「大腸・肛門外来」をやっています。

 さあ、人知れず毎日トイレで泣いているあなた…思い切って我々の門をたたいてみませんか。きっと力になれると思います。

 また排便時に出血があり、「痔だ!」と思っている人の中に大腸ガンが隠れていることもあります。思い悩む前に一度受診をおすすめします

**この記事は松江保健生協の機関紙「強い体」2000年8月号からの引用です。

 

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