不整脈の治療
不整脈は心臓の電気現象の異常です。(前回のシリーズをご参照下さい。)不整脈は、動悸やめまい、ふらつき、結滞感(脈の飛ぶ感じ)や、時には失神を引き起こすこともあります。しかし、不整脈のすべてが治療する必要があるものかというと、そうではありません。治療が必要な不整脈は、血圧低下や失神の原因となり、生命に危険をもたらすようなものであり、それ以外の不整脈は、結滞感や動悸などの原因になっても、治療をする必要がない場合がほとんどです。今回は、治療が必要となる不整脈を説明します。
徐脈性不整脈
三秒以上心臓がとまると、頭に血が行かず、めまいやふらつきを起こし、五秒以上とまると失神します。心臓がとまる原因には、主に二つあります。電気を発生する場所である洞房結節の故障と、電気を心臓に伝える刺激伝導路の故障です。前者は洞不全症候群、後者は房室ブロックと呼ばれます。原因の多くは、加齢がほとんどですが、狭心症や心臓の筋肉の病気が原因のこともあります。治療にはペースメーカーを用います。ペースメーカーにより、めまい、ふらつき、失神などの症状はなくなり、問題は解決します。(図1)
頻脈性不整脈
一分間に一五〇0二〇〇回もの頻度で心臓が動くような不整脈もあります。強い動悸、胸痛、失神、冷や汗などを引き起こします。洞房結節以外の場所に電気を異常発火する場所が出来たり、刺激伝導路以外に電気を伝える伝導路が生じたりすることが、その原因です。なぜ余分な電気の発生源や伝導路ができるのか、それについては未解明の部分が多いですが、治療法は、この一五年ぐらいの間に目覚しく進歩しています。従来からの薬物治療に加え、カテーテルという器具を使い、余分な電気の発生源や伝導路を焼灼し、根治する方法で、カテーテルアブレーションと呼ばれています。(図2・3)
当院での取り組み
不整脈治療の最先端を、二〇〇〇年四月からの一年間、国立循環器病センターで勉強してきました。島根民医連から援助を出してもらっての留学でしたが、現在、その経験を生かし、松江生協病院で最先端の不整脈治療を行うべく頑張っています。二〇〇七年の一年間に行ったペースメーカー治療は二五件、カテーテルアブレーション治療は二〇件にのぼります。不整脈についての診療をご希望の方は、ぜひ一度当院循環器内科を受診して下さい。
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