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●ちょっと気になる病気の話

便潜血チェックと大腸がんの話

(後編)

 
黒田 弘之
生協病院管理部長 
放射線科責任医
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健診の有効性

 1996年ごろより一部報道で「がん検診の有効性に疑問がある」といった批判がなされ世間を騒がせました。この批判に対し厚生省は、「がん検診の有効性評価に関する研究班」を組織し厖大なデータに基づき、がん検診の有効性について科学的な評価を行いました。
1998年四月に出された報告書には「便潜血検査による大腸がん検診には明らかな死亡数減少効果があり、これを勧奨する十分な証拠がある」と述べられています。

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治 療
 大腸がんは比較的進行が遅く、早期に発見さえすればかなりの確率で完治します。大腸がんの多くのものはポリープからがん化しており、ポリープの段階であれば、内視鏡的切除が可能です(図4 )。また今日の医療技術の進歩に伴い、粘膜内にとどまるごく早期の大腸がんの場合にも内視鏡的に切除をすることが可能です。
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症状と便潜血反応
 早期の大腸がんは一般的に自覚症状がありません。血便・下血、便秘・下痢、腹痛、腹部膨満などの症状が出現するのはかなり進行してからであり、無症状の時期に発見することが重要となります。「便潜血反応」は食事制限なく簡単に受けられる検査で、大腸がんの精密検査が必要な人を拾いあげる負担の少ない最も有効な検査法です。
 便潜血反応で、二日間の便を続けて検査する「二日法」では、大腸進行がんの90%以上が陽性となり、早期がんにおいても50〜60%が陽性としてひっかかってきます。大腸がんがあっても便潜血反応が陰性となってしまう場合(疑陰性)がありますが、毎年検査を受けることによってその確率は少なくなっていき「毎年便潜血検査を行っているグループからは4 年目以降、進行がんは発見されない」というデータも報告されています。
 ただし便潜血反応で陽性になったからと言って、必ず、”がん“と考えて心配をする必要はありません。
肛門には毛細血管が多く、便に微量の血液が混じったり、痔からの出血が陽性としてひっかかることも多く、便潜血反応陽性者の約5 %に大腸がんが見つかるに過ぎません。
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まとめ
 内視鏡的に治療可能な段階の大腸がんが発見される確率は壮年者に最も多く、才以上の方は便潜血検査を毎年受けることが望ましいと考えられます。非常に簡便で有意義な検査ですので是非お受けになることをお勧めします。

**この記事は松江保健生協の機関紙「強い体」からの引用です。

 

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