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●ちょっと気になる病気の話

インフルエンザについて

佐々木 佳裕
生協病院 小児科医師

 今年もインフルエンザの季節がやってきました。インフルエンザの仕組みをよく知って感染防止や効果的な治療に役立ててください。

インフルエンザとは

 インフルエンザウイルスはA型、B型、C型の大きく三つに分けられ、その内感染力が強いのはA型とB型です。特にA型は数十年に一度大きな変異を起こし、世界的な流行を起こします。「カゼ(普通感冒)」とインフルエンザの違いは症状の中心が上気道症状なのか全身症状なのかという点と流行性の有無です。(表1)

 インフルエンザウイルスはウイルス表面のタンパク質を使って鼻やのどの粘膜細胞に侵入します。その後、その細胞の中でウイルス遺伝子やウイルス蛋白を作り出し、細胞から芽を出すように増殖した子ウイルスを放出します。(図1)

インフルエンザの治療

(1)対症療法
 一般的な対症療法としては(1)十分な栄養と睡眠(生体防御能を高める)(2)十分な水分補給(脱水になりやすいため)(3)解熱剤の使用などがあげられます。ただし、子どもに対する解熱剤は使用できないものがあるので注意が必要です。(アセトアミノフェン(アンヒバ、カロナールなど)は安全)

(2)抗インフルエンザ薬
 九八年からインフルエンザに対する抗ウイルス薬が使われるようになり、早期に使用すれば症状を和らげ、回復までの日数を短縮する事ができるようになりました。(表2)
 どの薬も発症してから二日以内に始めないと効果が期待できません。

インフルエンザの予防

(1)一般的な予防策
 インフルエンザは患者の咳と共に飛び出したウイルスによってかかる飛沫感染と言われています。感染予防にはうがい、手洗い、感染者のマスク着用が有効です。かかってしまったら、感染拡大防止のため三〜五日間は出歩かないようにしましょう。(SARS対策にも有効)

(2)ワクチン接種
 ワクチン接種は感染を予防するのではなく、重症化を防ぐ目的で行われています。ワクチン接種は学童以上では効果的ですが、幼児では効果が弱いので、幼児のいる家では家族の予防が大切です。
 抗ウイルス薬を多用すれば耐性ウイルスが増える可能性もあります。現時点での最も効果的なのはワクチン接種による発症予防です。予防と治療の両輪を上手く使ってインフルエンザを防ぎましょう。

 

**この記事は松江保健生協の機関紙「強い体」からの引用です。

 

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