| たばこは「死向品」
平成15年5月、健康増進法の施行以後、「受動喫 煙の防止の推進」から、官公庁、学校、病院など公共の施設や職場での禁煙化が進んでいます。たばこは自分だけではなく家族や周囲の人の健康も害しています
(受動喫煙の防止)。たばこは「死向品」であって、「嗜好品」「喫煙はマナーの問題」「分煙化・禁煙化の問
題」ではなくなっているのが現状です。禁煙支援には 「行動科学理論」が応用されて成果をあげています。
今回は禁煙の必要性と当院の禁煙支援外来を紹介し ます。
生活習慣の見直しと健康行動(変容)理論
生活習慣病(高血圧症、糖尿病、高脂血症、痛風、肥満症など)はインスリン抵抗性の亢進を伴うことが多く、動脈硬を招き重篤な心血管症患(心筋梗塞、脳卒中)をひき起こします。
治療・予防には生活習慣の見直しが強調されています。
生活習慣病をはじめとする多くの疾患の予防・治療には「人の健康のために良いとされる行動をとり維持するということが必要(松本千秋)」になります。
「健康行動の変化のステージモデル理論」
「健康に関する行動の変容と維持に関する多くの理論(表1 )」があります。 「医療や保健従事者が健康のための知識、情報を熱心に提供すれば、患者・利用者の行動が変わるでしょうか?」「(患者・利用者の)
行動は、簡単には変わらない!」のです。
わたしたちの周りには、健康情報が満ち溢れています。情報を得れば得るほど、どうしたらいいのか迷ってしまいます。
プロチャスカらの「変化のステージモデル理論」では「人の健康に関する行動が変わり、それが維持されるには次の5つのステージを通る」と考えられています。
1 無関心期(6ヶ月以内に禁煙をする気がない)
↓
2 関心期(6ヶ月以内には禁煙をしたい)
↓
3 準備期(1ヶ月内に禁煙をしたい)
↓
4 実行期・行動期(禁煙を始めて6ヶ月以内)
↓
5 維持期(禁煙を続けて6 ヶ月以上である)。
医療・保健従事者は「喫煙を、無関心期から維持期にいたるまでの一つの流れ」 として捕らえて、喫煙者それぞれのステージにあった指導・助言法を活用し、禁煙達成・維持できるよう支援しています。
〔表1 〕健康行動理論
1 健康信念モデル(ビリーフモデル)
2 自己効力感
(セルフ・エフィカシー)
3 変化のステージモデル
4 計画的行動理論
5 ストレスとコーピング
6 ソーシャルサポート(社会的支援)
7 コントロール所在など |
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医療・保健従事者の療養指導の現場では
糖尿病・高脂血症・高血 圧症の予防・療養指導の現 場では「自覚症状のない状 態が多い」。医療・保健の
従事者は「個別指導、療養 指導教室等(集団)で熱意を持って指導しても、利用者の行動変容につながらない」ことを多く経験しています。
医療・保健従事者は患者・利用者一人ひとりのステージ等を正しく評価し、それぞれのステージに見合った助言・指導等の働きかけが必要となります。
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